「食事の内容には気を付けているのに、なぜか調子が悪い」という方は、実は「食べるスピード」が自律神経を乱す原因になっているかもしれません。新宿ナーブ整体院に来院される方の中にも、慢性的な疲労感、イライラ、不眠といった不調を抱えながら、忙しさのあまり早食いが当たり前になっている方が少なくありません。
 
今回は、なぜ早食いが自律神経に悪影響を与えるのか、専門家の見解を交えながらお話しします。
 
早食いは交感神経を高ぶらせる
自律神経には、活動時に働く「交感神経」と、休息時に働く「副交感神経」があります。食事は本来、副交感神経が優位になり、心身がリラックスする時間です。しかし早食いをすると、このスイッチがうまく切り替わりません。
 
腸の専門家として知られる順天堂大学医学部の小林弘幸教授によると、よく噛んで食べることで自律神経のバランスが非常に安定し、いわゆる「若返りホルモン」も分泌されるそうです。逆に早食いをすると、満腹中枢が刺激される前に食べ過ぎてしまい、肥満にもつながると指摘されています。
 
つまり、噛む回数の少ない早食いは、副交感神経が働くチャンスを奪い、ただでさえ緊張しやすい現代人の交感神経を、食事の時間までさらに高ぶらせてしまうのです。
 
血糖値の急上昇が自律神経を直撃する
 
早食いのもう一つの問題は、血糖値の急激な変動です。血糖値が乱高下すると交感神経が刺激されやすくなり、さらに自律神経と深く関わる腸の調子も乱れやすくなることが指摘されています。
 
早食いをすると食べ物の消化・吸収が一気に進み、血液中のブドウ糖が急増します。すると、この急上昇を抑えようと膵臓からインスリンが大量に分泌されます。このインスリンの急な分泌と、その後の血糖値の急降下が、交感神経を刺激するホルモンの放出を引き起こし、自律神経のバランスを乱す要因になると考えられています。
 
こうした血糖値の「ジェットコースター現象」が毎日繰り返されると、自律神経は常に緊張状態を強いられ、疲弊していきます。食後に強いだるさや眠気を感じる方の背景には、この血糖値スパイクが関係しているケースも多く見られます。
 
満腹中枢が働くまでには約20分かかる
 
早食いが食べ過ぎにつながる理由には、満腹中枢の仕組みも関係しています。満腹中枢が血糖値の上昇を感知するまでには約20分かかるとされており、早食いの人はこの20分の間に食事を終えてしまうため、ついつい食べ過ぎてしまうのです。
 
また、ある研究では、ゆっくり食べた人ほど食後の満腹感が高く、より満足感を得られることが分かっています。「早食いは大食いにつながりやすい」という昔からの言い伝えには、こうした科学的な裏付けがあるのです。
 
噛む回数が血糖値と自律神経に与える影響
 
噛むこと自体が血糖値や自律神経にどう影響するかについても、興味深い研究結果が報告されています。ある研究グループが、1口あたり10回と40回という異なる噛む回数で食事をしたときの血糖値とインスリン分泌の変化を、朝と夜それぞれで比較したところ、朝にしっかり40回噛んだ場合に食後の血糖値が最も低く抑えられることが分かりました。
 
この研究グループはさらに、よく噛むことで早く満腹感が得られ食事量が抑えられること、食欲に関わるホルモンの分泌に良い影響があること、食後のエネルギー消費量が増えることなど、噛むことが肥満予防につながる効果がさまざまな研究で確認されてきていると述べています。
 
実際に、噛む回数によるエネルギー消費の違いを調べた調査では、早く食べた場合のエネルギー消費量は15kcalだったのに対し、ゆっくりよく噛んで食べた場合は30kcalと、約2倍の差が出ることが明らかになっています。
 
早食いが招くメタボリスクと自律神経の悪循環
 
大規模な調査では、食事の速度が速い人ほどBMIや腹囲が増加する傾向が示されています。また別の調査では、早食いの習慣がある人がメタボリックシンドロームを発症した割合は11.6%で、ゆっくり食べる人の2.3%、普通の速さで食べる人の6.5%と比べて明らかに高いことが分かりました。
 
肥満や内臓脂肪の増加そのものが交感神経の緊張を高め、自律神経のバランスを崩す要因になります。つまり、早食い→血糖値の乱高下・肥満→自律神経の乱れ→ストレス耐性の低下→さらに食事が不規則・早食いになる、という悪循環が生まれやすいのです。
 
今日からできる「早食い」改善のヒント
 
一口30回を目安に噛む:消化器への負担を減らし、副交感神経が優位になりやすくなります
 
食事に15分以上かける:満腹中枢が働くタイミングに合わせ、食べ過ぎを防ぎます
 
「ながら食べ」をやめる:スマートフォンを見ながらの食事は早食いを助長しやすいため、食事に意識を向けましょう
 
一品ずつ味わって食べる:汁物や噛みごたえのある食材を先に取り入れると、自然と噛む回数が増えます
 
食事の前にひと呼吸置く:食事を「作業」ではなく「休息の時間」として位置づけることが効果的です
 
まとめて
 
早食いは単なるマナーや習慣の問題ではなく、自律神経のバランスを根底から揺るがす要因になり得ます。当院では、食事や生活習慣の見直しと併せて、シナプス療法による自律神経への直接的なアプローチを行っています。「最近、食後にどっと疲れる」「常に交感神経が高ぶっている感覚がある」という方は、ぜひ一度ご相談ください。​​​​​​​​​​​​​​​​
 
 
 
 

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